実家の家業について


自分の実家は紋屋です。家紋って何?って良く聞き返されるが

着物の胸や女性なら襟の所にいれる家ごとの紋章・・つまりマークである。

徳川家は葵の御紋であるが、一言で葵の御紋と言ってもかなりの数があり

それぞれ少しずつ違う。

父親は、その家紋を着物にいれるのを仕事としている。

小さい時から、背中越しにしか仕事をしているのを見たことが無いので

「門前の小僧習わぬ経を読む」という訳にはいかないが、

キレイな着物(ほとんどは男紋なので黒い着物が多いのだが)に

手書きで、家紋を入れている姿は感慨深いものがある。

母親はというと、着物を仕立てている。

反物が着物になっていく美しさは、子供の頃は知るよしもないが

出来上がった架けられている着物は、子供心にも美しかった。

小さい頃から1000を優に超える、この「つくりだす」という過程を見てきた事、

親が職人である事、仕立の代金で育ててもらってきた事、

は建築設計士という一職人魂を確立する大きな糧であり、

おそらく自分の源流となっている。

建築設計事務所studioそら 澤田友典

澤田紋屋